私立学校で働く時には非常勤から働くのがいい理由

Sunday 13 October 2019

学校教育 教員採用

 
こんにちは、まさと申します。公立中学校で5年勤務し、退職後、東京の私立の非常勤講師をしております。ここでは私立中学校・高等学校で働きたいと思っている方に向けて私の経験から少しながらでもアドバイスができればと思います。

 まずおそらく私立で教員をしたいと考えている人は、安定した雇用という面から、初めから「専任」の募集をしている学校を探す人が多いのではないのでしょうか。もちろん、新卒で専任をとる学校もあるとは思いますが、給与や労働環境が良い学校(往々にして偏差値が高く名門と呼ばれる学校、歴史のある学校、もしくは大学付属)というのは、経験のある教員、もしくは大学院卒でなければ採用されるのは難しいです(私学教員になる方法 ここだけの話参照)。王道コースは、教育系の大学院に進学し、修士をやりながら私学で非常勤として働き、修了後そのまま就職するコースでしょう。なぜこれがいいかというと、学校側からすればその学生の適正がみえる、一方学生からすれば実際に働くことでこれから長い間働いていけるかを判断することができるというウィンウィンの関係になるからです。

 大学院生の王道コース以外という道で考えれば、公立や別の私立で数年働いてから、もしくは一度企業に勤めるが思い立って辞めて教員になろうとして私学を目指す道でしょうか。この場合、ある程度の歳にいっていて、中には養わなければいけない家族がいる人も多いでしょう。そういう状況だと、どうしても専任になって働きたいとなりますよね。わかります。

 でもちょっと待ってください。私学というのは公立と違って教員の異動がありません。また学校によって文化は全く違います。いざ専任になってみたらブラックな職場環境で、長続きしそうになかったら意味がないですよね。だからこそ、そこは覚悟を決めて、非常勤で働いてみて、本当に自分が人生の大半を過ごすであろう場所としてふさわしいのか見極めるべきなのです。

いい学校かどうかは職員室での教員の会話、雰囲気を見ればわかる

 人によって「いい学校」とする判断基準は違うでしょう。そこで私自身の経験則から言わせてもらえば、いい学校では職員室の雰囲気が明るく、教員が生徒の情報交換をカジュアルに行なっています。また先生たちが授業研究に打ち込んでいます。そして、非常勤講師に、専任の教師と同じようにリスペクトをもって接してくれます。一方、やめた方がいい学校は、教員同士の会話がオープンではない、生徒の人格まで否定することを言う人がいる、そして非常勤講師のことを雑に扱うというような特徴があります。

 自分が長く働けるかどうかは、ほぼ人間関係で決まります。非常勤として働きながら、そこで働く先生方をみて、つきあってみて、そして最終的に専任になるという方法が長いようでベストな道のりだと思うのです。

 どうも読んでいただきありがとうございました。この記事が教員を目指す誰かのお役に立てれば私としては嬉しい限りです。