ナルコレプシーと鍼治療 その3

Saturday, 29 April 2023

ナルコレプシー

  さて、「不眠対策」のための鍼治療開始。うつ伏せになる。以前のとことは違って、1本1本全て新しい袋からだして鍼をしてくれた。今は使い捨てが主流らしい。これは衛生的に大変ありがたい。鍼を打つのは、全身である。痛みはなし。打ってしばらくして、身体がじんわり暖まってきた。ナルコレプシーの私は即、眠りに落ちる。

 ここで一つ、ミラクルがおきた。悪夢に関してである。私はナルコレプシーになって以来、昼寝をするときには決まって悪夢であった。毎回眠くて昼寝に倒れ込むのに悪夢を見なくてはいけないのが最悪なのである。しかし、このときは、なんと、今までみたことのない感じのいい夢だった。はっきりと覚えているので述べる。

 <その時見た夢>

 自分がいるのは、現在眠っているその治療院。しばらくすると、女性の方が出てきた。もう一人の鍼師だろうか。こちらにというのでついていくと、屋外の長い廊下にでた。先が見えない。ふと気づくと、長廊下のずっと先に、中国の古寺があるのが見える。今自分がいるのが、参道だったのに気づく。自動的に寺の前にすーっと近づいた。さらに近づくと、天使のような感じの人が数名、門番のように立っていて、これより先は許可が必要だという。紹介状を見せて、中に通される。ふと気づくと、帰り道にある。その古寺から歩いて元の治療院に戻りなさいと言われたきがする。戻りなさいと言われても、先の廊下はもうない。現在の普段の東京の街並みである。少なくとも真っ直ぐだったのは確かなので、とりあえず真っ直ぐ移動するようにする。気づくと、道の真ん中に看板を持った女性が立っている。その人がボールを投げるので、それが打てれば勝ちだという。1球目は打てない。これは失敗していつもの悪夢のパターンかと思うが、気を取り直して、次の球に思いっきりバットを振ると、まさかのホームラン。快感に浸っていると、こっちに進めと言われる。また気づくとさっきの長廊下の上にある橋のようなところを歩いているのに気づく。さらに歩くと、ストンと下に落ちて、ようやく治療院前の廊下に戻ってきた。


 ここで目が覚める。なんとも不思議な夢だった。起きた直後、なんとも言えない睡眠後のスッキリした最高の爽快感がある。気分がいい。頭や顔の疲れがはっきりとなくなっている。10年ぶりの快感な昼寝だった。夢の内容を改めて思い返せば、もしかして、怪我によって傷つけられた脳神経の回路が、今の深睡眠によって、元の正常な回路を思い出したのではなかろうか、そんなことを考えた。

 どれくらいやればこの眠りが薬なしでできるようになるのか、そしてオレキシンは復活するのか。これは疑問としては残るけれども、今日のミラクルを考えれば、続ける価値はありそうだ。そう思い、とりあえず3ヶ月はいわれたままに続けることを決意した。