最近はアマゾンのレビュー数を頼りに読む本を決めています。
今日は、そのやり方で選んだ本の中に当たりがあったので、ここで共有しておきます。
『失敗の科学』は、イギリスでコメンテーターやコラムニストをこなすマシューサイドさんに書かれた本です。この本は、あらゆる職種に就く全ての方にお勧めできますが、ここではあえて、教育関係者、現場で働くいち教員から教育行政に携わるポリシーメーカーまで、その彼らに読んで欲しい一冊です。
私自身、いち教員なのですが、そんな私が現場で役立つ知識としてあげるのが、「記憶は曖昧なもので、後から編集もできる。人は間違いを犯したとき、その間違いを認めようとしないばかりか、事実を曲解させ、それを信じ込む習性がある」という事実についてです。本書では、いろいろな事例があげられていて、中でも、検察がDNA鑑定で容疑者が犯人ではないという事実が出ているにも関わらず、それを認めず、後から自分らに都合のいいことを後付けし、それを本気で信じているという事例が印象的でした。ところで、このことを知っていると児童生徒指導のときに役立ちます。ある生徒が何か事件を起こしたとき、事実確認の中で嘘が発覚し、声を荒げる教員がいて、「嘘をつくなんてありえない」みたいに人間性を否定する人がいますが、いやいや、人間はそういうもんですよと知っておいて方がいい。だから、いきなり感情的に怒るのではなく、事実確認をきっちりすることが非常に大事なんです。
また、教育行政についていえば、日本の場合、直感や勘、個人的な思い入れに頼っていることがほとんどに見えます。GIGAスクール構想もそうです。どのくらいの教育効果があるのか、事前事後調査もろくに行わずに、なし崩し的に始まってしまいました。あれだけの莫大な予算をつぎ込んだのに、検証が行われていないということは非常に由々しき問題です。うまくいったこと、うまくいかなかったことをちゃんとまとめて、次に生かしていかねばなりません。
今はビッグデータを
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