こんにちは。まさです。
コロナウィルス感染拡大によって、多くの学校が行事をどうしていくのかということに頭を悩ませています。我が勤務校では、3年の修学旅行は早々に中止が決定したものの、2年と1年の校外学習に関しては議論がありました。そこで、2年生では保護者ならびに生徒にアンケートをとることになったのです。アンケートの質問内容は、「このような状況だが、校外学習実施に関してどう思うか」「やらないとしたら代わりにどういったことをやりたいか」といった内容です。ここで当然ながら回答者らの意見は割れました。保護者の方は、4:1くらいで「やりたい」といった声が多かったものの、「こういう状況なので中止してほしい」という声も少なからずありました。生徒の方は、保護者のと比べるとやや「やりたい派」が多い結果となりました。このアンケート結果を受けて、学年の教員会議で再度話し合うことになったのですが、ここであることに気づきました。それは、たとえやりたい保護者生徒が多いとしても、「コロナ感染が心配なのでやりたくない」という回答を無視できない、むしろそのような回答の方が我々により強い拘束力を与えることになったということでした。仮に「危険だからやめた方がいい」という意見を差し置いて実施し、いざ行事を実施した際に感染がおきてしまった場合、大きな責任問題になってしまいます。こうして、同僚の教員の言葉を借りれば、「アンケートをとったことで身動きがとれなくなった」という事態に陥ったのでした。
アンケートは確かに意見を集約するには便利なものですが、それが何かを決めるための決定材料となるかといえば、そう簡単にはいきません。アンケートをとるくらいの内容なので、大体において賛成派と反対派に分かれるわけです。それは予想のつくことだったのです。アンケートをとることの難しさを知りました。
ではどうするべきだったのか。それはまず教員会議の中で徹底的に校外学習の意義、必要性を議論し、本当に必要ならやる、と腹をくくるべきだったのでしょう。それをアンケートという形である意味自らの判断を避け、保護者や生徒に任せてしまったことが問題だったのかもしれません。アンケートをとるにしても、こちらが「やる」前提で、例えば「生徒の学び、成長を最重視し、校外学習を行うことに決めたが、その際に望むことは何か(公共交通機関の使用やこういくことは避けてほしいなど)」というような聞き方にすべきだったのでしょう。その上で「どうしても出席させたくない」という保護者がいれば、その生徒には学校で残って別の課題を与える対応をする方が、賢明だったなと思いました。(その際、「親は行かせたくないけど、生徒は行きたい」ということも起こりうることです。そうなったときにはとことん親子で話をしてもらえばいいのです)
改めて行事の意義について考え、アンケートの仕方を学ぶいい機会になりました。
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