中学校の通知表で、AAAAは必ず5になるでいいのかということについて考えてみた。

Wednesday, 5 August 2020

サッカー部顧問

 こんにちは、まさです。昨年まで大都市の中学校で英語教師をやってきましたが、今年から新たな自治体に移動して、新たな公立中学校で奮闘しています。

 成績をつけ終わって主任に確認していただくと、「あれ、AAAAなのに5になってないよ」と言われ、こっちも「え!?」となりました。なぜなら、前の公立中学校では、AAAAでも4になりえていたからです。

 このAAAAとは、学習指導要領で示された観点別評価というもので、例えば英語で見ると「関心意欲態度、思考判断表現、理解、知識」の4つの観点に別れています。この4つの観点は全ての教科にあります(国語は5観点です)。この4つの観点において、どのくらいの学習状況なのかを、質的評価としてABCでそれぞれ示すようになっています。例えば、
 関心意欲態度はA
   思考判断表現はB
   理解はA
   知識はA
  という感じです。しかし通知表で最も注目されるのは、量的評価の5段階評価の数字です。この質的評価の4つの観点から量的評価の5段階評価をださないといけないのですが、これは非常にわかりにくい。例えば、以前の学校ではAAAAとオールトップレベルなのに、4になるのはどうしてかと質問がよくきました。

 この4観点と5段階評価の整合性は、不思議にも各学校で異なります。前の学校では、
  AAAA → 4 or 5
とされていました。これは、例えば2人の生徒が同じ「AAAA」をとったとしても、そこには幅があるので、4もしくは5になるということです。

 これが当たり前だと思っていたのですが、現在の勤務地の自治体では、
 AAAA→5
でないといけないとなっていました。これにとても違和感を覚えたわけです。なぜなら、例えば、Aとは「十分満足できる」と判断されるものですが、これに相当するのは、4の「十分満足できる状況と判断されるもの」と、5の「十分満足できるのうち、特に程度の高いもの」の2つあるからです。

  今回の私の件でいうと、確かにAAAAだけど、4よりのAだよといいたいのです。

 しかし本校ではAAAAにしたなら5にしなければならない。それならどうするか。そう、どれかをBにしないといけないのです。そこで例えば「知識」の観点を無理にBにするとしましょう。すると、ABCの整合性がとれなくなります。どういうことかというと、例えば
   太郎くんはAAAAだったが、5レベルには届かないので、知識をBにしてAAABとし
 成績を4に下げねばならないということです。
   一方次郎くんはAABAで 4だった。一番右側の「知識」の項目は、実際は太郎くんの「知識」より下なのに、蓋を開けてみると、次郎くんには「A」がついて、太郎くんには「B」がつくわけです。
 このことを自分の中でよしとするのに、丸二日かかりました。
  
 最後に。どの学校でも一律にやはりAAAAを4or 5にしてほしいとおもいました。そっちの方がつけやすい。評価について、これからさらに明瞭なものにしてほしい。私自身評価の学びを深めていきたいと思います。