英語の授業でもっと面白い物語を読ませたい

Wednesday, 18 December 2019

学校教育 英語教育

 公立中学校で英語教師をしています。最近感じているのは、生徒がもっと読みたいと思えるようなフィクションを英語で読ませてやりたいということです。子供を惹きつける物語というのは、ハリーポッターが全世界で読まれているように、万国共通の要素が結構ある気がします。そういう物語を早い段階で読ませてやりたいのです。検定教科書は大半はいわゆる説明文といったものや簡単な会話文ばかりです。教科書によってはいくつかフィクションが入れられていますが、語彙が制限されていて、話も大分端折ってあるので、少し物足りない気がします。
 私が中学3年生の頃、同じクラスの女の子で、短期間でとんでもなく英語力が伸びた(数ヶ月で英検3級程度から準1級レベルまで)子がいいました。彼女になんでそんなに急激に英語ができるようになったかと聞くと、ハリーポッターを原書で読み始めたからだと言っていました。魅力的な物語を読むということには「学習」ということを忘れさせる力があります。私自身、大学生になってからは、洋書ペーパーバックを読むようになりました。翻訳されて日本でも売られているような本でも、原書で読むとやっぱり違う感動、より作家と近い距離で感動を感じられるのです。
 しかし様々な制約がある中でどうやって英語授業で、ましてや中学校の授業で取り入れるのか。そう考えると、自学教材として、自主的に読ませるのが一番現実的でしょう。もちろん英語が苦手で教科書の文章すら簡単に理解できない子には難しいかもしれませんが、少しでもやる気があって力がある生徒が、「せっかく英語勉強してんだし、ちょっと何か英語で読んでみようかな」と思った時、すぐにそれを可能にさせる環境を作っていきたいと思います。