寛容・多様性の先にあるもの

Sunday 20 October 2019

その他 学校教育

 
最近では寛容、多様性という価値観が重視され、教育でも多用されています。多様性というのはいろいろな人がいるのを認めるという意味で、ポジティブな意味で使われることが多いです。日本ではここ数年移民を受け入れることによって急激に外国人の割合が増えました。今後こういった外国人の生徒の学びをサポートするシステムの構築がますます重要になってくるでしょう。

 ところでこの移民問題、世界中でも問題となっています。その1つ、イギリスでは、労働力確保などいくつかの理由のため、戦後移民受け入れ政策をしたのですが、結果、インドやパキスタン、ジャマイカといった国々から多くの人が押し寄せました。私はイングランド中部のバーミンガムという場所にいましたが、ここは移民が多くて有名なところです。市内には、中東系の人が集まって暮らしている街のようなところがあって、そこだけはとてもイギリスとは思えませんでした。地元のイギリス人に、「危険だから一人であそこに行かないように」と言われました。このようにたとえ多様性を求めても、結局2、3の民族が集まることになり、逆に分断が生まれかねないことを目の当たりにしました。

 日本で同じ轍を踏まないようにするにはどうすればいいでしょうか。間違いなくキーになってくるのは子供の教育です。国の政策は、場当たり的に労働力のために移民を入れるのではなく、10年20年先を見据えて、しっかりとした教育の受け入れ態勢を作ってから移民の方々にきていただくことが望ましいと言えるでしょう。