自分がナルコレプシーを患っていることを他人(職場や学校)に伝えるべきか

Thursday, 10 October 2019

ナルコレプシー



 ナルコレプシーの人にとって、病気のことを他人に伝えるかどうかって、だいぶ迷うところですよね。学生であれば、例えば部活の合宿に行った時、みんなが一生懸命練習している中自分だけ寝てしまう。そこでやる気がない、雰囲気を壊すとして先輩や友達に怒られる。また大学の授業で、やる気は人一倍あり事前課題をしっかりやっていったのに、授業が始まると眠気に勝てなくて、寝てしまい、教授に怒られる、そして単位を落とす。これらは私自身の体験談ですが、本当に辛いですね。また就職であれば、病気のことを伝えるべきか否か。おそらく伝えれば間違いなく不利になるのですが、でも伝えなかったらそれはそれで後で知られた時に問題になりそう。そして働き始めてから上司や同僚に伝えるべきか。伝えたら、昇進に大きく響くのではないか。こうした悩みって誰にも相談できませんよね。そこで私自身の経験から得た考えをここで紹介させていただきます。少しでも参考にしていただければと思います。

伝えることで大きな不利益を被る可能性があるなら、伝えなくてもいい


いろいろな意見があると思いますが、私は極力自分の病気のことを人に話してきませんでした。17歳で発病してまず一番最初に迎えた関門が大学入試でした。今では大学側でも障害者への理解が広まり、柔軟な対応をしてくれるようになったという話を他の患者の方から聞きましたが、私の時にはそんな様子は微塵もなく、「伝えても無駄だろうな」と思っていたので伝えませんでした(結果第一志望の受験時に眠りに落ちてしまい、あとで泣いて悔しんだのでした)。就職の時も、特に自分の病気のことはあえて伝えることをしませんでした。応募書類には持病のことを伝えることを義務付けていなかったので、あえて書きませんでした。もし書いていれば、マイナスに影響することは明らかだったでしょう。伝えることでのメリット、デメリットをよく考慮して、最終的に自分で決断すべきでしょう。


分かってくれるという確信をもてる人に伝える


個人レベルでいえば、私が自分の病気のことを伝えるのは、「その人だったらきっと理解してくれるな」と思った時だけです。私は激務と言われる中学校教師をしていた時には、自分の病気のことを当時の副校長、そして同じ英語科の主任と副主任にしか話しませんでした。みなさん共感力の高い方々で、私の居眠りを大目に見てくれました。こういう風に、自分の味方となってくれると確信がもてる人になら、しっかり伝えておくべきだと私は思います。一方で、仮に伝えても理解してくれなそうな人っていますよね。そういう人にはあえて伝える必要はないと思います。「怠け者なやつだ」とレッテルを貼られてしまいますが、私は「あいつには絶対負けないぞ!」と反骨心に変えて、頑張ってきました。

 以上、ナルコレプシーの人がどのように他人に病気のことを伝えるかについて、伝えるべき場合の2つの基準を示してみました。多くのナルコの方々に参考にしてもらえれば嬉しいです。