AIについての話

Monday 14 October 2019

その他

 
AIって一体何なのでしょうか。素人にはいまいちぴんとこないですよね。今日たまたま地元のカフェに行ったら、会社を退職して目下プログラミング勉強中の先輩に出会ったのですが、その先輩が「すげえ」と言って目を輝かして何かをいじっていました。それがGPT-2というAIだったんです。

 GPT-2って何だ!?

みなさんはGPT-2という2019年2月にOpenAIという会社(?)が開発した文章生成ツールを知っていますか?私は初めて耳にしたのですが、業界では有名で、あまりにも高度な文書を作成してしまうがために、「悪用されると危険すぎる」ということで、一時リリースが延期されたほどのものらしいです。実際こいつが作成したフェイク記事をNew York Timesの記事だと信じた人は72%もいたらしいのです(https://openai.com/blog/gpt-2-6-month-follow-up/)。

 いまいちこのGPT-2がやっていることの凄さ、さらにAIと言われるものの凄さがよくわからなかったので、その先輩に聞いてみました。

先輩:これやばい!

私:え?何ですかこれ?

先輩:ここにStarbacksって例えば文を入れるでしょう。そうするとそれに関して、文章を勝手に作ってくれるんだよ。

私:ん?勝手に作るというのは、どこかからStarbascksに関する文を見つけてきて、勝手に切り貼りするということですか?

先輩:違う違う。このパソコンはオフラインだから。

私:え!オフライン!?

先輩:このパソコンにGPT-2のコードが入っているわけ。で、こいつが自ら考えて、文章を作り出すわけ。だからここにでてきたStarbacksに関するこの文は誰かが書いたものをもってきたんじゃないの。唯一無二のものなの

私:ん?そんなこと可能なんですか?じゃその文章は真実なんですか?

先輩:そこはわからない。でも普通に知らないで読んだら、真実の内容が書かれた文章だと思うだろうね。

私:ん?つまりその数行のコードにスターバックスに関する膨大な情報の文が入ってるってことですか?

先輩:いやそういうことじゃない。これは人間の脳のようなものなんだ。例えば、子どもに「スタバに関して作文を作りなさい」といったとする。するとその子どもはスタバに関して知っていることを思い浮かべながら何らかの文を書くとする。それと同じだね。

私:え?そんなことできちゃうんですか?そんな数行のコードで?1+1=2じゃなくて、何になるかわからないってことですか?それやばいですね。そのコードってどういう仕組みになっているんですか?

ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』の新作がでる!?

先輩:いやそこんとこは俺もよくわからない(笑)。多分少なくともウィキペディアでもインプットされているんじゃないかな。中はブラックボックスでわからない。ただ、例えば、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』って未完のもので、ドストエフスキーがもっと生きていれば、続編があったんだって。でそれを読みたいとする。そのために『カラマーゾフの兄弟』を全てデータとしてインプットしたモデルを作る。そして例えばマルクスの『資本論』とかをそのモデルにインプットすると。そしたらドストエフスキーの脳をもったAIモデルが、全く新しい『カラマーゾフの兄弟』を書き上げるってわけ。

私:うっ。恐ろしい。そんなこと可能なんですか!しかし読んでみたいです。

先輩:こないだNHKで美空ひばりの声を再現していたでしょう。あれと一緒。つまり、死んだ人の脳を再生させることができるって感じかな。

私:えー!じゃあ私の愛読する井上靖先生の新作も読めるようになってしまうですか?そんなことってありなんですか。著作権ってどうなんですか?

先輩:そこはまだ法整備が追いついていないね。

私:追いついていないって・・・。そんなこと言ったら今の作家さんたちからしたら恐ろしくなっちゃいますよね。だってドストヘフスキーが井上靖の文をよんで、何かを吸収して、さらにすごいものがうみだされちゃうってことですよね。うわー。ノーベル文学賞とかどうなるんですか。なんかそうなると新しいものに対する驚きとかわくわくがなくなっちゃわないですか?簡単に現代人が考えうるものを超えてくるってことですよね。

先輩:そうだね。作家さんとかつらいだろうね。

私:作家だけじゃなくて、何でもAIに叶わくて、AIに訊けばすぐに答えが出るんなら、勉強の意欲がなくなってきそうだな。やっぱそう考えると学びを楽しいものにしないといけないんだな。

と話が展開していって、次にAIと神、聖書の話に展開していったのですがこの続きはまた書きます。ではまた。