「脳トレ」で有名な東北大の川島先生の著書です。まえがきに、オンラインの危険性をいち早く皆さんに知ってもらいたいがための緊急出版とあります。出版日が8月8日だったので、私は出版後2日後に買えました。
私は現在公立中学校でICT主任をしていますが、そんな立場でありながら、現在のGIGA(Global and Innovation Gateway for All) 構想で行われている、デジタル第一主義には首を傾げてしまうところがあります。ある教育雑誌で、ある自治体の指導主事の方が、「ICTを使うことを目的にしていい」と断言しているのをみて、驚きました。
先日三者面談を行いましたが、必ずおうちでの使い方にルールを設けるように話をしたところ、本書にあるとおり、家庭の教育がしっかりされていて、成績のいい生徒ほど、家でのスマホルールが徹底されていました。
本書では、川島先生が自ら行なった大規模な実験から導き出されたエビデンスを基に話されているので、説得力がちがいます。デジタルが教育に有益だとするエビデンスがないにも関わらず、GIGAを始めてしまったのとは違います。おそらく端末を購入した以上、あと数年は端末を積極的に使いなさいという様になりそうですが、現場の教員が、それぞれ本当に必要なのかということを批判的に考える必要があります。
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