中一の辞書指導で認識させられたこと

Sunday 24 April 2022

English 教員採用 英語教育

  今年度は久しぶりに中1をもっています。

 中1の始めの方に行うのが辞書指導です。先日辞書指導をしていて、こんなことがありました。ある男の子が"wallet"という単語を辞書で探していたのですが、既にその単語があるページにたどり着いているのに、その単語を見つけられないのです。次のページにいこうとするので、「いや、このページにあるよ」と言っても、なかなか見つけられません。「abcの順になってるから、一つずつみてみな」と言って、言われた通りやるのですが、その単語をスルーしてしまいます。結局みつけられなかったので、「ここにあるじゃない」というと、改めてその単語をみて、ハンドアウトの"wallet"というスペルと見比べて、5秒くらいして、「あった!」と言いました。この生徒は、小学校からの申し送りで「学力が厳しい」とあった生徒で、確かに理解力は低めですが、それでも、なんでそこにあるのに気づかないのだろうと疑問に思いました。そこで気づいたことは、中学生のような英語初学者にとっては、「アルファベットはまだ単なる記号で、一字一字への認識力が極めて低い」ということです。このことを教師が忘れてしまうと、スローラーナーは授業がわからず、「英語が苦手」と判断し、即座に英語から離れてしまいます。生徒の視点に立って教えることの重要性を再認識しました。