ナルコレプシーについての大きな誤解

Monday 28 March 2022

ナルコレプシー

  ナルコレプシー1型と診断されて15年目を迎えました。

 今日は久々にナルコについて書きます。

 ナルコレプシーについて、常々感じていた誤解について書きます。

 ナルコレプシーの症状として、一番よく言われるのが、「日中の睡眠発作」です。受験や大事な会議とか、寝るということがありえない状況で寝てしまう。先日私は、卒業式で、担任として出席したのに、途中の来賓の話で意識が落ちてしまいました。後で自己嫌悪に苛まれるのですが。一説によれば、丸3日間睡眠をとらずに過ごした後に難しい数学の問題に取り組んでいる」ほどの眠気らしいです。それはもう、どうしようもないのです。

 このように日常生活において最も困るのが睡眠発作なのは間違いないことなのですが、問題はその原因なのです。なぜ、睡眠発作がおこるのか、それは単純に夜間眠れていないからです。このことがあまり言われていない。

 私は発症当時検査入院して睡眠の質を検査すると、夜間に深い睡眠に入っていたのは、「2分」でした。驚愕の数字です。つまりこの病気の問題は深い睡眠(ノンレム睡眠)に入れないことなのです。では眠れないかというとそうではなく、浅い睡眠(レム睡眠)を繰り返すのです。そこで何よりきついのが「幻覚」です。誰かが勝手に部屋に侵入してくる、ナイフで何度も刺される、崖から落ちるというような悪夢を一晩に何度も経験するのです。その度に叫び声を上げて目を覚まします(実際にあげているのかは自分でもわかりませんが)。こうなってくると、ベッドに入ること自体が恐怖となってきます。

 

 ということで、ナルコレプシーの人、そして製薬会社の人に是非考えて頂きたいのは、「いかに深く眠れるようになるのか」というところです。ここに焦点を当てなければいけない。「日中起きていられるようにする薬」は確かに魅力的ですが、根本治療にはならない。私が深く寝るためにいろいろ実践してきたことはこのサイトのどこかにあるので探してみてください。

希望を失わないように。

では、また。