英語教師必見映画。『博士と狂人』(The professor and Madman)の感想

Tuesday 3 November 2020

英語教育

  先日英字新聞で紹介されていた映画、『博士と狂人』(原題:The professor and Madman)を観てきました。

 感想を一言で言えば、とても見応えのある映画で、人にお勧めできるものでした。

 内容は、オックスフォード英語大辞典(略称OED: Oxford English Dictionary)の成立過程を描いたものだということで、英語教師としてはとても見逃すわけにはいかないと思って観に行きました。アカデミックの世界で淡々と学者たちが辞書作りに励む様子が描かれているのかなと想像していたわけですが、いい意味で期待外れでした。このストーリーは辞書作りの大変さとともに、「罪、許し、愛、友情」といった人類普遍のテーマを盛り込んでいて、観るものの心を動かし、生き方にまで影響を与えうる素晴らしい映画だったと思います。

 自分自身も外国語学部で、学生時代には辞書編集に携わる教授が多くいた学部で学んだので、辞書作りの大変さは聞いていました。OEDは単に「意味」に止まらず、その言葉の「引用元」や「時代による言葉の意味変化」なども記されています。私はOEDは電子辞書で使っていますが、この映画を見て、紙のOEDを無性に手に入れたくなったのでした。