みなさんこんにちは。まさです。
このことを書く理由
今日は中学校高校での非常勤講師という生き方について考えてみたいと思います。それは、現在自分がそのような身分として働いてみて、「これ意外にありだな」と感じたからです。昨今の世の中では「働き方改革」が盛んに言われていますが、その波は確実に教育現場にも押し寄せています。そんな状況下だからこそ、これからますます増えるだろう非常勤講師としての生き方について、ここで考えておきたいと思います。私自身のこと
私は以前公立の学校で5年間専任として働いていましたが、一度大学院留学のため退職、現在は私立の中高で非常勤講師をしております。2つの中高一貫校(大学付属学校と、いわゆる名門といわれる歴史ある学校)を掛け持ちしています。近いうちにまた公立の専任教員になるつもりではいますが、現在の自由でのびのびとした生き方に満足しきっていて、そう簡単に「激務」の専任の職に気持ちがついていけるか少し心配しているくらいです。非常勤講師として働くメリット
私立の非常勤講師として働くメリットは、一言で言えば「自由」です。私立の非常勤講師の先生は、朝礼や職員会議、行事などに出る必要はなく、学活や部活動をもつことも普通ありません。だからどこの私立でも概ね、早くても8時半くらいに出勤し、遅くとも3時半には退勤できます。また私立は「研究日」という休みの日が設けられているので、週休2日は大抵確保されます。さらに私立は結構自らのカラーを出すために行事が多いため、非常勤講師はそこも休みになります。当然夏休みなどの長期休みも休みです。
こうなってくると、圧倒的な時間を自分の好きなことに費やすことができます。私は毎日カフェで本を読んだり、家で楽器を練習したり、パソコンをいじること(教材作成やプログラミングの勉強)が多いです。専任の時には到底できなかったことです。また、私は自ら希望して部活動の指導にも携わらせていただいています。非常勤だと部活動がみられないから嫌だと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、今はどこの学校でも部活の顧問が敬遠される世の中なので、「部活動をみたい」と言えば、歓迎されることがほとんどでしょう。あえて非常勤として働きながら、部活動メインで指導していくという強豪校の先生のような働き方はこれからますます増えていくことでしょう。
何人かの同僚の非常勤講師のことを紹介しましょう。1つ目の学校で私の隣に座っている40代の男性の先生は、学校を退勤した後に、学生時代から続けているDJ活動や、英語のICT教材の作成をやっています。彼はとても教育熱心で、授業の質もとても高いです。はっきりいって専任教員以上の働きをしています。彼が専任にならないのは、やはりやりたいことがあるからです。彼曰く、「学校の給料をベーシックインカムのようなものだと考えている。それ以外の時間で、英語のICT教材開発をして、近いうちにそれで生計を立てられるようにしたい」ということでした。
他にも、例えば20代を非常勤講師として働きながら必死に勉強し、30前半で医学部に編入した先生、元々専任だったが「授業準備にもっと集中したい」ということから自ら非常勤への降任を決意しとことん授業研究に打ち込んでいる先生、子供との時間を大切にしている先生、親の介護をしながら働いている先生など、様々です。
一番気になる給与や雇用の問題について
おそらく一番引っかかるのは収入の問題でしょう。これは学校によります。私の経験から言えば、例えば大学院を出て、五年以上の講師経験があれば、月1コマ(週に1時間)で1万2千円くらいでしょうか。時給換算すれば、3000円から4000円です。私は現在掛け持ちして週20コマほどもっており、さらに部活動をもっているので、手取りで25万くらいもらえています。また、8月の夏休みなどの期間も給料は支給されます。ボーナスも学校によっては支給されます。そうして年収でみると330万くらいでしょうか。私は現在実家暮らしで独身なので、生活は十分にできます。家族を持っている方でも、例えば持ち家があり、共働きをしていれば、生活に困るレベルにはならないでしょう。
ちなみに、現在は5年以上そこの会社で働いていれば無期雇用になるという法律があります。(詳しくはこちらの記事で)先述のDJの彼は、まさにそのために、毎年契約に怯えることなく、自由に人生を謳歌しているのです。
気をつけるべきこと
ここで非正規の道を選ぶ上で気をつけるべきことを話しておきましょう。まずは私学共済に加入が認めれられているかしっかり確認しましょう。認められていれば、国民保険より個人負担がだいぶ安くなり、お得です。将来の年金受給においてもメリットがあります。確定申告をすることになりますが、たとえば掛け持ちの仕事をしていれば、経費が使えるので、いろいろ税金が戻ってきます。
また、契約の時に、自分の仕事が何なのかを雇用者と話して、はっきりさせておきましょう。環境が劣悪なところでは、平気で非常勤に無給での残業や、専任がやるべき丸つけや授業準備などの仕事をおしつけられますので気をつけてください。
まとめ
いい教育をするためには本来教員に余裕があるべきなのに、現在の特に公立の学校をみていると、雑務で疲弊されている先生が多くみられます。「働き方改革」がこれからどの程度進むかわかりませんが、あえて非常勤という生き方で、ゆとりある生活を楽しむという人もこれからますます増えていくことでしょう。
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