カリキュラムマネジメントという単語

Monday, 19 August 2019

学校教育

「カリキュラムマネジメント」「主体的・対話的な深い学び」(アクティブラーニング)が新学習指導要領のキーワードであり、学校改善の両軸となるものであるという。しかしながら、この「カリキュラムマネジメント」という言葉が日本の教育界でバズり始めた頃、イギリスの大学院で学校改善について学んでいたのだが、「カリキュラムマネジメント」という単語はあまり使われていなかった。教授に聞くと、「カリキュラムディベロップメント」の方が一般的ではないか、ということだった。

 実際、Google scholarで全ての言語で検索数を調べてみると、

 "Curriculum Management"  約 14,300 件 
 "Curriculum Development"     約 822,000 件

という結果だった。

では、"Curriculum Management" という言葉はどこからやってきたのか。倉本(2008)によれば、

Therefore, the basic paradigms and the functions of “Curriculum Management” are typically explained as an interactional theory between “School Management” and “Curriculum Development/Instruction” to improve the holistic educational performance of a school organization.
「カリキュラムマネジメント」は「スクールマネジメント」と「カリキュラムディベロップメント」の2つを組み合わせたものだと説明できるという。つまり、カリキュラムを発展させることで学校経営を進めていくということだろう。カリキュラムを発展させることが
  
 前述の教授に日本のカリキュラムマネジメント」について説明すると、それはいわゆる"School Based Curriculum Development"(SBCD)のことかと言われた。日本語では「学校に基礎を置くカリキュラム開発論」と訳すらしい。

 

Kuramoto, T., A study of Curriculum Management in the USA, Fukuro Press, 2008.(Published in Japanese,『アメリカにお けるカリキュラムマネジメントの研究』.